原題:At Five in the Afternoon
監督:サミラ・マフバルバフ
出演:アゲレ・レザイ、アブドルガニ・ヨセフラジー、ラージモヘビ
製作:2003年、イラン、フランス
受賞:2003年カンヌ映画祭 審査員賞
劇場:
評価:★★★★・
ストーリー
タリバン崩壊後のアフガニスタン。ノクレは、信心深い父親と兄嫁レイロマと一緒に暮らしている。ノクレは学校で「アフガニスタンの大統領になりたい人は?」という先生の言葉に、思わず立ち上がる。一方、パキスタンからの帰還民の群れがノクレの家を占拠。落ち着かないノクレの父は一家を引き連れて、無人の宮殿跡へ移り住む。帰還民の中にいた詩人の青年が、ノクレにスペインの詩人の詩を送った。ほのかな交流を楽しむノクレだったが、父親は町を出る決意をしていた。
感想
タリバン政権崩壊後のアフガニスタンの人々の現実を、一人の夢を持つ女性の目を通して描いた良作。
厳しい現実の中でも希望を持って生きる前向きな女性の姿を描いた作品かと思ってましたが、逆に大きな夢(あまりリアルでない)を持つ聡明そうな女性が厳しい現実の前に無力で一歩も前へ足を踏み出せないといった感じでした。
タリバン政権崩壊後も女性に対する宗教的抑圧状態は続いていて自由に顔を出して歩くことも出来ないようです。都会では徐々に開放されているようですが、そんな状況を嫌って主人公の父親は一家で町を出ます。主人公は黙って父親に従いますが、極貧の状態で馬を亡くし、馬車を無くし、幼い子を無くし、生きる術もなく徐々に生活は崩壊していきます。なにか先の見えないとても不安感の残るエンディングです。
BGMは無しでとても静かです。コーラン(?)を読む声が美しく響いてました。そして映像はとても綺麗です。ほとんど砂漠と廃墟しか写ってなく、色合いは地味なのですが、それが返って風景を美しく見せているのかもしれません。まだ監督は22歳です。これから先がとても楽しみです。
関連
DVD「りんご」サミラ・マフマルバフ初監督作品。
PocketWarmer.blogzine.jp
先日「アフガン零年」を観たのですが,衝撃でした。わたしの浅い知識と,想像を超えていました。
「午後の五時」はその続編として観てもいいみたいですね。